- 「SNS運用代行の相談を受けたけど、ヒアリングって何をすればいいの?」
- 「何を聞けばうまいヒアリングができるようになるの?」
特に初めてSNS運用代行の相談を受けたという人は、ヒアリングって何をすればいいの?と悩んでいると思います。
実際僕が初案件の相談を受けたときも、何を聞けばいいんだと悩みに悩みまくりました。
そんなあなたのために、この記事では以下の内容を紹介します。
- ヒアリングを行う目的
- ヒアリングの実際の進め方
- ヒアリングシートに入れるべき項目
実際僕自身がSNS運用代行会社を経営するなかで、初めに聞いておかなければいけないことを網羅。
この記事を読めば、初めてのヒアリングが不安でソワソワすることもなくなります。聞き漏れがあって、初めの段階でお客さんの信頼を損なうこともなくなります。
ヒアリングで失敗したくないという人は、この記事を最後まで読むことをオススメします。
実際に弊社で使っているヒアリングシートの配布も行っていますので、そちらも参考にしてみてください!
SNS運用代行におけるヒアリングの目的
ヒアリングとは、和訳すると「聞く」という意味を持っていますが、SNS運用代行におけるヒアリングとは「お客様の要望を聞き出すこと」です。
ただ、とりあえず形式的にヒアリングをしても、あまり意味がありません。
そもそもなんでヒアリングをするのか?その目的をしっかりと知ったうえでヒアリングに臨んでください。
先に結論から言ってしまうと以下の3つ。それぞれ詳しく解説していきます。
・SNS運用の現状と問題の把握を行う
・期待値や要望の把握をする
・手戻りを少なくする
目的①:お客様のSNS運用の現状と問題の把握を行う
ヒアリングで最も大切なのは、お客様がSNS運用代行を頼もうと思った背景や現状、問題を把握することです。
お客様がどのような状況にあり、どういったことに問題を感じているのかを、知らなければ的確な提案はできません。
例えば「どうやったら注目される投稿になるのかわからない」「毎日の投稿が難しい」など、お客様が抱える問題はさまざま。
なるべく具体的に確認することで、満足度の高い提案ができるようになります。
目的②:期待値や要望の把握
SNS運用で目指したいゴールや要望について把握することもヒアリングの重要な目的です。
「新規顧客やリピーターの増加を狙いたい」「SNSをうまく使って広告費を削減したい」など、お客様からは多様な要望が出てきます。
ゴールの認識にズレがあると誤った提案をするリスクがあるため、しっかりと擦り合わせをしてください。
また「どの程度の期間でどのくらいの成果を上げたいのか?」といった期待値について確認することも大切です。
おおよその期待値がわかれば、SNS運用のプランが組みやすくなり、提案の具体性も増します。
目的③:手戻りを少なくする
ヒアリングには、デザイン面や目標設定時の手戻りを防ぐ目的もあります。
お客様の現状や要望が曖昧なままだと、提案を行っても「イメージと違う」「希望と合致しない」などの理由で戻される可能性が高いでしょう。
出戻りが多いと作業の工数がかかるのに加え、お客様の信頼度も下がりかねません。
ヒアリングの段階で必要な情報を明確にしておけば、お客様の満足度も上がります。
【初心者向け】SNS運用代行のヒアリングシートに絶対入れるべき項目
「まず初めてのSNS運用代行で何を聞けばいいの?」と悩んでいる人が大半でしょう。
ヒアリングに関して理想を言えば、できるだけ多くの情報を獲得できる方がいいに決まっています。
ただ、ヒアリングに慣れていない人向けに、「まずはこれだけ抑えておけば大丈夫!」という項目を5つ紹介。
先に紹介してしまうと以下の5つ。それぞれ詳しく解説していきます。
①SNS運用代行を相談した背景
②事業の全体像について
③SNS運用の現状について
④SNS運用代行の希望について
⑤その他の重要な項目について
①SNS運用代行を相談した背景
まず最も重要なのは、SNS運用代行をあなたに相談した背景です。
なぜならば、お客さんがあなたに求めていることが最も分かる質問だからです。
例えば以下のような質問がオススメ
「どのような問題からSNS運用代行に相談をしたのですか?」
「自社内でSNSを運用しない理由は何ですか?」
「なぜ、私にSNS運用代行を相談してくれたのですか?」
例えば、自社内でSNSを運用しない理由が
「ノウハウを持つ人がいない」なら、丸ごとのサポートを提案することになります。
「デザインがうまくできない」なら、投稿作成だけ提案できればコストも抑えることができるでしょう。
このように、なぜSNS運用代行を検討しているのかはもっとも重要な質問です。
②事業の全体像について
お客様の事業の全体像についても、必ず聞いておいた方がいい項目の1つ。
お客様の事業に詳しくなることで、商品やサービスの特性に見合った提案を出しやすくなるでしょう。
例えば以下のような質問がオススメ
「商品やサービスのターゲットはどのような人ですか?」
「どのようなお客さんが多いですか?どのようなお客さんに来てほしいですか?」
「商品はユーザーのどのような課題を解決しますか?」
例えばサービス自体が高額で富裕層向けなのに、学生向けに発信するような提案をしてもお客様に刺さりません。
事業の全体像、特にターゲットについてはしっかりとヒアリングしておきましょう。
③SNS運用の現状について
いまのSNS運用はどのように行っているのか?についても把握しておくことが重要です。
いま運用中なのか、立ち上げ段階なのか?必要なサポートの量が変わってくるためです。
例えば以下のような質問がオススメ
「InstagramやYouTubeなど、現在運用しているSNSはありますか?」
「社内にSNS担当はいますか?」
「SNSで情報を発信する目的は何ですか?」
質問に対する答えから「SNS専任の担当者はおらず、投稿内容がバラバラ」など、お客様の悩みも浮き彫りになります。
現状を把握することはヒアリングの大きな目的の1つです。
④SNS運用代行の希望について
お客様のニーズを把握するために、SNS運用代行でしてほしいことについてもヒアリングします。
SNS運用代行といっても、投稿を作成してほしいだけなのか?撮影までしてほしいのか?企画までしてほしいのか?色んなニーズがあります。
例えば以下のような質問がオススメ
「どのようなサポートを期待していますか?」
「いつまでにどの程度の成果を上げたいですか?」
「1ヶ月あたりにかけられる予算はどのくらいですか?」
お客様によって期待するサポート内容は異なるため、具体的にヒアリングをしておけば希望に合わせたサービスを提供できます。
⑤その他の重要な項目について
その他、実際に弊社で何件も依頼を受ける中で、ヒアリング時に必ず聞いておいた方がいいこともいくつかあります。
細かい点もありますが、あとあとトラブルにつながったりするケースがあるので、必ず聞いておいてください。
例えば以下のような質問がオススメ
「ショート動画と画像、どちらの投稿に力を入れたいですか?」
「SNS運用代行にあたり、素材の提供は可能ですか?」
「担当者の顔出しは可能でしょうか?」
上記のようにお客様に聞いたら役立ちそうな質問をリストアップし、絞り込んでおくと良いでしょう。
抜け漏れがないようにヒアリングシートは、絶対に作成しておきましょう。
【中上級者向け】できたら聞きたいヒアリング項目
「すこし慣れてきたので、もっと案件の獲得率を向上させたい!」という人もいると思います。
より深いヒアリングをすることで、納得感のある提案ができてより高単価案件の獲得にもつながります。
少し難しい項目もあるのですが、慣れてきたら取り入れてみてください。
先に紹介してしまうと以下の3つ。それぞれ詳しく解説していきます。
①商品/サービス販売の利益について
②商品のマーケティングの全体像
③商品の集客コストについて
①商品/サービス販売の利益について
お客様の商品やサービスを1つ販売すると、どのくらいの売上・利益につながるのかもヒアリングしておくと適切な提案が可能です。
例えば「1つ販売できると○○円の利益なので、SNSではこれくらい販売できると損益分岐点を超えますね。」という具体的な提案ができるようになります。
例えば以下のような質問がオススメ
「商品のLTV(顧客生涯価値)はどのくらいでしょうか?」
「1つ販売するとどのくらいの利益になりますでしょうか?」
参考:LTVとは?重要視される理由と計算方法を解説
数字を用いた提案が可能になるので、よりSNS運用代行の価値を感じてもらいやすくなります。
②商品/サービスのマーケティングの全体像
商品やサービスのマーケティング全体像についても、把握しておくことは大事なポイントです。
商品・サービス販売までに、SNS以外でどこにどれくらいのお金をかけているのか把握できると、ほかの施策を提案することにもつながります。
例えば以下のような質問がオススメ
「SNS以外でどの経路で販売されていますか?」
「SNS以外のマーケティングにはどのくらいの予算をもって行っていますか?」
「メインの集客もとはどこになりますか?」
全体像を把握することで、より成果を出すための提案の幅を広げることができます。
③商品/サービスの集客コストについて
現状の商品/サービスの集客コストについても、ヒアリングしておくことがオススメです。
商品を1つ販売するのに、今現在どのくらいの広告をかけているのか?
その集客コストよりもSNSのほうがコスト低く集客できるのであれば、魅力的な提案ができます。
例えば以下のような質問がオススメ
「1つ商品やサービスを販売するのにどのくらいのコストがかかっていますか?」
「CPAは現在どのくらいでしょうか?」
参考:【初心者向け】マーケティング用語「CPA」とは?かんたん解説
提案時に数字を根拠にした提案をできると、より高単価で受注できるようになります。
SNS運用代行のヒアリングのタイミングと進め方
「SNS運用代行のヒアリングってどのような流れで行うの?」と初めての人は不安に感じているでしょう。
そこで実際に弊社で行っているSNS運用代行のヒアリングの進め方について、具体的に解説していきます。
先に流れを知っておくことで、安心してヒアリングを進めることができますよ。
先に結論から言ってしまうと以下の3つ。それぞれ詳しく解説していきます。
STEP1:ヒアリングシートを作成する
STEP2:ヒアリングシートを事前送付する
STEP3:ヒアリングを実施する
STEP4:ヒアリング内容に応じた提案をする
STEP1:ヒアリングシートを作成する
まずは、お客様との面談前にヒアリングシートを作成しましょう。
お客様に聞くべきことが明確でないと、必要な情報を引き出せずにヒアリングが終わる可能性があります。
ヒアリングシートを作成する際には、事前にお客様の情報を集めておくのがポイント。
お客様が現在運用しているSNSアカウントや同業他社のアカウントなど、インターネット上に情報がある場合はチェックしておくのがオススメです。
STEP2:ヒアリングシートを事前送付する
可能であれば、面談前日までにヒアリングシートを送付しましょう。
いきなりヒアリングを開始しても、お客様はどう答えて良いかわからず混乱させてしまう場合があります。
お客様から十分な情報を引き出せなければ、いい提案ができないことも。
抜け漏れなく必要な情報を聞けるよう、初めに自分とお客様でヒアリング内容を共有するようにしてください。
STEP3:ヒアリングを実施する
準備が整ったら、ヒアリングを実施します。
ヒアリングの時間は、約30分〜60分ほどが目安。基本的な流れは、以下の通りです。
- 挨拶
- 雑談(アイスブレイク)
- シートをもとにしたヒアリング
- 質疑応答
- 今後のスケジュールの確認
ヒアリングで大切なのは、アイスブレイクを忘れないこと。季節や気候、業界のニュースなど、事前に話しやすそうな話題を考えておくのがおすすめです。
アイスブレイクで緊張感を和らげておけば、ヒアリングでも相手の本音を引き出しやすくなります。
自分ばかり話さず、相手に話をさせるように意識しながらお客様とコミュニケーションを取るようにしてください。
STEP4:ヒアリング内容に応じた提案をする
通常はヒアリングが終わっていったん持ち帰り、ヒアリング内容をもとに提案資料を作成します。
SNS運用代行は、かなり高単価の契約になりがちなので、ヒアリングと提案は別日に行うことが多いです。
資料作成時には、ヒアリングで聞いたお客様の課題を解決できる提案を心がけてください。
資料の作成が完了したら、再度お客様へ提案ミーティングを行います。
【ケース別対処法】ヒアリング項目はお客様によって変わる
ヒアリングは、一問一答形式で聞いていくのはあまりよくありません。
お客さんのサービス内容や要望をもとに、お客様に合ったヒアリングを行うことが重要です。
ここでは、お客様のケース別に適切なヒアリング方法を紹介していきます。
①運用をまだしていないお客様の場合
②フォロワーが増えないと悩んでいるお客様の場合
③運用する時間がないと悩んでいるお客様
④あまり高い質の投稿が作れないと悩んでいるお客様
①運用をまだしていないお客様の場合
まだSNS運用を始めていないお客様は「SNSを始めればすぐに成果が出せる」と考えている場合も多いため、期待値の調整が重要です。
「SNSは簡単」という認識のまま業務がスタートすると、理想と現実のギャップからSNS運用代行に対する信頼が低下する可能性があります。
例えば以下のような項目を深堀しましょう
「どのくらいの期間でどの程度の成果を上げたいですか?」
「なぜ、今のタイミングでSNS運用を始めようと思ったのですか?」
ヒアリング時点で、SNSの実情と大きな認識の齟齬がないかどうかを確認しましょう。
短い期間で大きな成果を求められる場合もあるため、SNS運用の実情を説明し、双方が納得できるプランを組むようにしましょう。
②フォロワーが増えないと悩んでいるお客様の場合
フォロワーの数に悩んでいるお客様には、フォロワー第一主義が本当に良いのか検討する必要があります。
フォロワーを増やしたところで売上につながらない場合も、多く存在します。
例えば以下のような項目を深堀しましょう
「どうしてフォロワーを増やしたいのですか?」
「目標値は売上ではなくフォロワー数のほうがよろしいでしょうか?」
もちろん、戦略としてフォロワーを増やしたいというお客さんもいらっしゃいます。
その場合、目標値達成のために広告を回してもいいかも含めて確認することも大事です。
③運用する時間がないと悩んでいるお客様
SNSを運用する時間がないお客様は、運用代行とのコミュニケーションコストもあまりかけられない場合がよくあります。
ヒアリングの際は、お客様が協力してもらえる範囲について明確にしておくと良いでしょう。
例えば以下のような項目を深堀しましょう
「どういった役割分担で運用代行を希望しますか?」
「SNSの画像素材をお渡しいただくことは可能でしょうか?」
忙しいから任せたいという人も多いですが、どこまで協力してくれるかは先にすり合わせしましょう。
④あまり高い質の投稿が作れないと悩んでいるお客様
投稿の質に悩みを抱えているお客様は、求める投稿レベルが通常より高い可能性があります。
自分が作成できる投稿のレベル感なのかを、先に確認しておくことで契約後のトラブルを防ぐことができます。
例えば以下のような項目を深堀しましょう
「理想の(参考にしたい)アカウントはございますか?」
「作成してほしい投稿のデザイン例はありますか?」
求めるレベルを自分がクリアできるのかどうかは先に把握しておきましょう!
実際に使用しているSNS運用代行ヒアリングシートテンプレート
実際に使ってるヒアリングシートを見てみたい!という声も多数いただいております。
そこで弊社が利用しているヒアリングシートを配布いたします。(コピーで利用してください。)
ほかにもSNS運用代行スターターキットは公式LINEで配布中!
- SNS運用代行のヒアリングシート
- 投稿企画シート
- 投稿構成作成シート
- ショート動画専用台本作成シート
- アカウントリサーチシート
- インスタで使える投稿テンプレート
- ストーリーズ企画シート
- 0→1達成ロードマップセミナー動画
まとめ
初めてのヒアリング緊張しますよね。僕もそうでした。
うまくいかなかったらどうしよう。失敗して失注したらどうしよう。
いろんな悩みはあると思いますが、今回の記事を読めば問題なくヒアリングができるようになっています。
ヒアリングの目的である3つを意識するとうまくいきます。
・SNS運用の現状と問題の把握を行う
・期待値や要望の把握をする
・手戻りを少なくする
まずは練習だと思って気軽にヒアリングに臨んでみてください。
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